耳鼻咽喉科で治療するヘルペスの病気にはどのようなものがありますか?耳鼻科で治療するヘルペス

ヘルペスは口唇、歯肉、咽頭や顔面の皮膚、耳介周囲、聞こえや平衡感覚の神経など耳鼻咽喉科領域に発症することがあります。耳鼻科領域で治療するヘルペス疾患の原因となるウイルスは主に2つで、一つが単純ヘルペスウイルス、もう一つが水痘帯状疱疹ウイルスです。

ヘルペスウイルスは多くは小児期に初めて感染した後、感染宿主の神経にずっとひそんでいて、免疫力が落ちたタイミングで再活性化し、症状が再燃します。

【単純疱疹ウイルスによっておこる病気】
【初感染時】
ヘルペス性歯肉口内炎を発症します。口腔内や水疱が多数でき、歯肉が腫れ、高熱が出ます。脳炎や角膜炎を併発する症例があります。また、成人感染例で症状が重篤化する傾向があります。

【再活性化時】
粘膜と皮膚の移行部、特に目の周り、口唇と皮膚の移行部に水疱を形成します。

【水痘帯状疱疹ウイルスによっておこる病気】
【初感染時】
全身に水疱形成を来し、水痘、いわゆる水ぼうそうと診断されます。内科や小児科、皮膚科での治療が主となります。

【再活性化時】
頭皮、胸、背中、腰、臀部の片側に水疱、膿疱を形成し、帯状疱疹と診断されます。

【ヘルペスを耳鼻科で治療するケース】
単純疱疹ウイルス、水痘帯状疱疹ウイルスが再活性化する際に、皮膚や粘膜の水疱だけでなく、顔面神経麻痺や聞こえの異常、めまい症状を来す場合があります。単純疱疹ウイルスによる顔面神経麻痺発症の場合を別名ベル麻痺と呼び、水痘帯状疱疹ウイルスによる発症で難聴・めまいといった内耳障害と耳介・外耳道の皮疹の存在が確認されるものをラムゼイ・ハント症候群といいます。

特にラムゼイ・ハント症候群の顔面神経麻痺は難治で、内耳障害と併せて後遺症として残りやすいので、発症後できるだけ早急に耳鼻科専門医を受診し、ステロイドや抗ウイルス薬、神経を保護するビタミン剤の投与による治療をする必要があります。